アムハラ語

アムハラ語はエチオピアの公用語で、
アラビア語と同じセム語族に属する。
文字はエチオピア文字という独特の文字を使う。
これは古典語であるゲエズ語でも用いる。
文字の構造原理はむしろインド系の文字と似ているが、
形態は全く別物だ。音節文字である。
この文字だけでも最初は難儀するが、
言語はセム系であるから当然語根の前後および中間に接辞がくっつく。
辞書は当然語根に直さないと引けない。
厄介なのは、文字は音節単位なのに、語構造はその区切りになっていないことである。
ɨnrəddahallən(We help you.)は、
ɨn‐rədda‐h‐all‐ənと分解される。
ɨnは、ɨn―ənで、「私たちは~する」、
rəddaは「助ける」、
hは「あなたを」
allは未完了(~する、~している)を表わす。
ənは先ほど言ったɨn―ənの一部。
こんなに複雑な構成が、文字上では
ɨ‐nə‐rə‐dda‐ha‐llə‐nɨという
それぞれの文字で表わされる。
しかもddaはdaの文字で表わし(重子音は表わす方法がない)、
lləはləの文字と同じ。
だから、文字を見ただけでさっと辞書を引くのは難儀な話である。
かなり聞き込んで行かないと学習は大変だ。
もっとも、エチオピアに住むか、
マラソン選手にインタビューでもするのでなければ
まず実用に供することはないだろう。
私も、使うなどということはゆめ考えず、
言語知識の補完の意味でやっている。


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ジャンル : 学問・文化・芸術

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プロフィール

井上孝夫

Author:井上孝夫
多言語の学習・研究、多言語読書を長年続けています。著書に新潮新書『世界中の言語を楽しく学ぶ』『その日本語、ヨロシイですか?』あり。マンガ・イラストの別ブログ「スケッチ貯金箱」もやっています。

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