語学教材の発音表示について

 最近仕事でベラルーシ語の発音を確認する必要があり、久しぶりに文法ノートを開いた。
しかしそれがネット上にある情報と細かい点で違いがあり、本当のところを知りたいのだが、そう言えば実際の発音を聴いたことがないと思い当たった。
 仕事の件は何とか着地点を見つけたけれども、考えるとヨーロッパの主要言語のうちで、ベラルーシ語だけは日本語の入門書や会話集を見たことがない。ベラルーシ語はスラヴ語派の一つでロシア語に近い言語であるが、他の言語は曲がりなりにも日本語で書かれた教材が出されているのに、この言語のそれは見たことがない(もしあったらご容赦いただきたい)。
 他の言語でも教材の数が少ないと、その教材の質に期待したくなるが、やはりページ数の制約その他で、十分な記述が得られないことがある。
 今アイルランド語の教材を聴き直しているが、アイルランド語はスペルと発音の乖離が大きいので、何度聴いても正確な発音が覚えきれない。片仮名が書いてある部分もあるが、その表記と実際の発音が若干違っている場合もあったりして正確な発音にはならない上に、後半ではそれも省いてある。スペルから発音を類推しにくい言語は、最後まできちんと発音は示してほしい。結局聴きながら発音を国際音声記号で記入するようなことをしないと、あとで聴かずに復習するときに困難を覚えることになる。デンマーク語やチベット語などの教材にも必要な配慮だろう。
 語学教材に付いている音声教材の発音チェックというのはまず行われていないだろう。本当は説明と食い違う発音などは解説(これは録音者の個人的あるいは方言的な差異である、とか、この発音は同一音韻内の異音である、といったような)してもらうとありがたいのだが。もっともこの作業は編集者・筆者・ネイティブスピーカー三者の相互協力が必要である。要求しすぎだ、と言われるかもしれない。
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井上孝夫

Author:井上孝夫
多言語の学習・研究、多言語読書を長年続けています。著書に新潮新書『世界中の言語を楽しく学ぶ』『その日本語、ヨロシイですか?』あり。マンガ・イラストの別ブログ「スケッチ貯金箱」もやっています。

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