辞書整理の話

来年の六月で定年なので(再雇用の予定)、今まで使っていた座席以外のスペースを明け渡す必要があり、今まで会社で使っていた外国語辞書類を家に持ち帰らなくてはならない。
とはいうものの家の書棚も一杯で、つまりは辞書類も整理しなくてはならない。これが悩み所で、何を処分するか、何を保存するか頭が痛い。
たとえばタミル語の辞書は2種類持っているが、一方は中辞典、もう一つは大辞典とは言わないまでも大きめの辞典である。どちらを残すか。「大は小を兼ねる」というから大きい方を残せばいいと思うだろうが、スペースを考えると、他の辞書を残すためにはあまり大きいものを残すのは考え物である。しかも大きい方はほぼ19世紀末のもの、中型は20世紀初頭のものという、他の言語では考えられないほど古い辞書である。現代語の適当なものが手に入れにくいのだ。インド系の言語は、イギリス統治時代に作られた物がいまだに使われているのである。タミル語は中型辞書を残そうかと思っている。タミル語の文学を読む、という可能性は正直低いのであるから、中型があればいいだろう。
同じようにアイルランド語(アイルランド・ゲール語)も、大型のアイルランド語─英語語辞典は処分することになるかと思う。もったいないのだが、大学書林の使いやすいアイルランド語─日本語辞典を手放すわけにはいかない。
本当に悩ましい選択である。でももうそろそろ、やれる事、やれない事を決めなければいけない年齢になったのだから、覚悟してやるつもりでいる。
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テーマ : 語学の勉強
ジャンル : 学問・文化・芸術

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あと半年ですね

誕生日に定年になるのですか。
私はその9ヵ月後です。本の始末に心を痛めています。いわゆる自炊をせっせとしていますが、問題は専門性の高い本です。
後輩に譲るか、古本屋に売るかが社会の知的資源を減らさないことにつながると思いますが、どちらも面倒ですね。

辞書は自炊というわけに行かないような気がします。特に特殊な言語はPDFで文字認識できないので検索可能なフォーマットにできない。
逆に検索可能にできれば単語を引くのが圧倒的に早くなって便利かもしれません。

Re: あと半年ですね

> 誕生日に定年になるのですか。
> 私はその9ヵ月後です。本の始末に心を痛めています。いわゆる自炊をせっせとしていますが、問題は専門性の高い本です。
> 後輩に譲るか、古本屋に売るかが社会の知的資源を減らさないことにつながると思いますが、どちらも面倒ですね。
>
> 辞書は自炊というわけに行かないような気がします。特に特殊な言語はPDFで文字認識できないので検索可能なフォーマットにできない。
> 逆に検索可能にできれば単語を引くのが圧倒的に早くなって便利かもしれません。

No title

皆さん同じ問題で頭を悩ませているのですね。
辞書は職場でも使うので譲ってもいいのですが、特殊なものが多いので「いらない。」と言われる可能性も高く、捨てるのは忍びないのけれどもやむを得ません。
以前神田の古本屋に持って行って断られたことがあり(別の店が買ってくれましたが)、遠くまで行って無駄足になるのも避けたいところです。自分の書き込みもあるから、売り物にはならないでしょう。
今後の方針をしっかりと確立して、それに則って事を進めるしかないな、と思っています。
プロフィール

井上孝夫

Author:井上孝夫
多言語の学習・研究、多言語読書を長年続けています。著書に新潮新書『世界中の言語を楽しく学ぶ』『その日本語、ヨロシイですか?』あり。マンガ・イラストの別ブログ「スケッチ貯金箱」もやっています。

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