マラガシ語教材

Assimilから出ているマラガシ語(マダガスカル語)の教材を、Amazonで買った。
これは日本で販売していなかったもので、検索していて見つけたものである。
マダガスカルは19世紀末から大戦後しばらくフランスの統治下にあったので、
この言語を学ぶにはフランス語の出版物に頼ることになる。
マダガスカルの言語であるが、系統はインドネシア語などに近い。
昔、新宿のフランス語専門の本屋で『Manao ahoana』という入門書(これは「ごきげんいかが?」というマラガシ語の文句をそのままタイトルにしたもの)を買い、テープ付きだったので聴いたことがある。
しかし、覚えられなかった。
冒頭の例文が、「水は汚い」というもので、こんなフレーズは実際にあまり使わないのはもちろん、文法解説用の例文としてもどうかと思う。これなら悪名高い This is a pen. の方がはるかにましだ(ちなみにこの例文、私は決して悪いとは思わない。ここには指示代名詞、be動詞〔コピュラ〕、冠詞、名詞単数形などの基本的文法要素が簡潔に詰め込まれていて、文法を身に付けさせるには格好の例文である。実用性だけで云々すべきものではない)。
その上、この本の文法説明は曖昧であり、何か決定的に重要な部分を説明していない、という感じがつきまとっていた。そのうちテープが劣化して使い物にならなくなり、ほとんど無意味になっていたが、マラガシ語の資料が他にさして無かったので、とりあえず取って置いた。その後、マラガシ語の古い文法書も手に入れたが、これもいかにも古くて要領を得ない。辞書はロシアで出ていたものを持っているが、引き方も今ひとつ飲み込めない。すべてにおいて、マラガシ語は中途半端なのであった。
今回アシミルの立派な教材を手に入れたので、少なくとも前の入門書と不鮮明な録音はオシャカに出来る。ネットで本が買えるようになって、すこし風穴が空いた感じがする。価格は送料込みで1万円弱。今までの経緯を考えれば安い買い物だった。
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テーマ : 語学の勉強
ジャンル : 学問・文化・芸術

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井上孝夫

Author:井上孝夫
多言語の学習・研究、多言語読書を長年続けています。著書に新潮新書『世界中の言語を楽しく学ぶ』『その日本語、ヨロシイですか?』あり。マンガ・イラストの別ブログ「スケッチ貯金箱」もやっています。

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