ふたたび少数言語本の価格について

本の値段のことを書いたついでに、
つい最近出版された辞書について。
大学書林が、『現代デンマーク語辞典』という立派な辞書を出した。
注目すべきは、見出し語に発音記号が付いていること(現物は未見だが、説明によれば)。
当たり前じゃないか、と思われるかもしれないが、
英語はスペルから発音が確定できないから
見出し語に発音記号をつけるのが常識だけれども、
一般的には、音声文字の言語の場合、
発音とスペルの関係というものはもっと規則的で、
いちいち発音記号を付けるのは煩瑣であり、行わない。
ところが、デンマーク語というのはアルファベットを用いるものの、
発音はかなり不規則というか微妙であり、発音記号が必要である。
しかしいままでの辞書は、発音記号を示さない物が大方で、
スタンダードな辞書でそれを示したのは快挙である。
しかし、この辞書の価格は6万円である(1520ページ)。
学校・図書館・研究機関、それとプロフェッショナルな専門家だけを対象としているのだろう。
部数は出ないから、やむを得ないだろうが、
ここは安価な縮約版をぜひ出してもらいたい(いままでの小型辞典では正直役に立たない)。むろん発音記号付きで。
アンデルセンの童話やキェルケゴールの哲学、カール・ドライヤーなどの映画といった
高度な作品を生み出した北欧の伝統ある小国の言語の入門者に、手を貸して欲しいと思う。
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ジャンル : 学問・文化・芸術

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プロフィール

井上孝夫

Author:井上孝夫
多言語の学習・研究、多言語読書を長年続けています。著書に新潮新書『世界中の言語を楽しく学ぶ』『その日本語、ヨロシイですか?』あり。マンガ・イラストの別ブログ「スケッチ貯金箱」もやっています。

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