漢詩のまねごと

 漢詩のまねごとをしてみようと思ってその規則を調べたら、「韻を踏む」、「平仄(ひょうそく)を合わせる」という二つの作業が必要で、ちょっと苦労した。
 韻を踏むというのは、昔の中国語の文字の後半(最初の子音を除いた部分。子音が無ければその発音全体)の音形を、決められた複数の行末で揃えること。平仄を合わせるというのは、文字の声調(現在の中国語とはまた違う)を2種類のグループに分け、それを決められた形式の配列にすることであるらしい。
 それに合った文字を並べて意味のある詩文にするのだから、簡単ではない。平仄を合わせるための文字表みたいなものも存在するのだろうが、今手元にないから、遊びごととはいえ苦労した。
漢詩はそれぞれの時代の音と声調で読まれたのだろうから、時代が下れば元のルールが実感できなくなる。だんだん詩作も知識優先の技巧的なものになったのではなかろうか。言語に音変化は不可避であるから、詩には常にそういう要素が付きまとう。
中国語が母語でない我々日本人が本格的に漢詩を作るというのは、だからさらに大変な事なのである。江戸や明治の文人が漢詩を作っているのを見ると、その素養に感心せざるを得ない。
ところで自作の漢詩だが、とりあえす作ってみたものの、とてもここで披露できるようなものではない。話だけにとどめておくのが無難というものだろう。
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テーマ : 言語学・言語論
ジャンル : 学問・文化・芸術

プロフィール

井上孝夫

Author:井上孝夫
多言語の学習・研究、多言語読書を長年続けています。著書に新潮新書『世界中の言語を楽しく学ぶ』『その日本語、ヨロシイですか?』あり。マンガ・イラストの別ブログ「スケッチ貯金箱」もやっています。

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