冷遇されているドラヴィダ諸語

今、ドラヴィダ諸語の一つ、カンナダ語の文法書(ドイツ語で記述してある)の
統語論の部分を、文法ノートと巻末グロッサリー(かなり不完全)を頼りに
少しずつ読んでいるのだが、
とにかく例文から語彙の意味を推測したり(辞書が無いので)、
以前自分でまとめた文法記述で解釈できなければ、
未記述の用法等があるのではないかと、これまた推測して
ノートに書き加えたりするという、まるで本を相手のフィールドワークのように、
のろのろと読み進めている。
とにかくドラヴィダ語派は、タミル語という
日本では有名な言語があるにもかかわらず、
日本での出版状況は貧寒としたものだ。
タミル語の簡単な文法書が1冊、
マラヤラム語に1冊、
CDなど音声資料付きのものは皆無である。
カンナダ語、テルグ語に至っては和書は皆無であろう。
タミル語と日本語の関連がどうのこうのと言っても、
どんな言語なのか知らなければ、論じることなど出来ないではないか
(ちなみに、私は日本語の起源論には特別な興味は持っていない。
それについては、別に述べる機会もあると思う)。
この4言語は、話者が1000万人単位で存在しているというのに。
もっとも、このグループには少数言語もあり、
たまたま私が文法書を持っているペンゴ語などは、
「言語学大辞典」では話者数1300人だそうである。
しかしこの文法書がしっかりしたもので(英文)、
その点、この言語は、その行く末は分からないけれど、
他の少数言語に比べて、語弊はあるが、幸せ(?)なのかもしれない。
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テーマ : 言語学・言語論
ジャンル : 学問・文化・芸術

プロフィール

井上孝夫

Author:井上孝夫
多言語の学習・研究、多言語読書を長年続けています。著書に新潮新書『世界中の言語を楽しく学ぶ』『その日本語、ヨロシイですか?』あり。マンガ・イラストの別ブログ「スケッチ貯金箱」もやっています。

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